今回は、嘉永一朱銀(かえいいっしゅぎん)の価値と見分け方についてご紹介を致します。
ちなみに、江戸時代に鋳造された一朱銀には、文政南鐐一朱銀、嘉永一朱銀、明治一朱銀の3種類があります。
この嘉永一朱銀の重さは、1.89グラムで、約97%の銀から鋳造されています。
当時は、この一朱銀1枚が250文に相当し、お蕎麦1杯が約16文、現在の520円ほどと言われてますから、現在の価値でいうと、約8,100円ものお金になります。
希少価値が高い嘉永一朱銀は2万円もの値が付きますので最後までお付き合いくださいね(^^♪
嘉永一朱銀は、嘉永6年(1853年)から慶応元年(1865年)まで鋳造され、表面には、「一朱銀」、裏面には、「定 銀座 常是」と刻印されています。
この銀座とは、江戸時代 幕府により銀座以外での貨幣鋳造が厳しく取り締まられたことからその名が付けられ、銀の地金の売買や銀貨の幕府への上納を担当していました。
現在の東京銀座が当時の銀座があった場所です。
一方の常是(じょうぜ)とは、「寶」という字や「大黒」などの極印打ちや封を担当していたところです。
嘉永一朱銀(表面)↓
嘉永一朱銀(裏面)↓
写真では大きく見えますが、かなり小さく、実際の大きさは縦1.5センチ、横0.8センチ程度です。
嘉永一朱銀は、普通品だと、3,500円から1,800円なんですが、「銀」・「座」・「是」の筆端が跳ね上がっているものを「跳銀」・「跳座」・「跳是」と言い、高値で取引されています。
「跳銀」・「跳座」・「跳是」の書体の特徴です。
跳銀 | 裏面「銀」の第1画の筆端が跳ね上がっている一朱銀。 |
跳座 | 裏面「座」の第3画の筆端が跳ね上がっている一朱銀。 |
跳是 | 裏面「是」の第8画の筆端が跳ね上がっている一朱銀。 |
三つ跳・座 | 表面「朱」の文字の第5画、「銀」の第1画、更に裏面「座」の第3画がそれぞれ筆端が跳ね上がっている一朱銀。 |
三つ跳・銀 | 表面「朱」の文字の第5画、「銀」の第1画、更に裏面「銀」の第1画のそれぞれ筆端が跳ね上がっている一朱銀。 |
希少価値が高い嘉永一朱銀は2万円もの値が付きます。
鋳造量 | 名称 | 上 | 中 | 下 |
159,244,800枚 | 普通品 | 3,500円 | 2,500円 | 1,800円 |
跳銀 | 4,000円 | 3,000円 | 2,000円 | |
跳座 | 4,500円 | 3,500円 | 2,300円 | |
跳是 | 5,500円 | 4,000円 | 3,000円 | |
三ッ跳・銀 | 18,000円 | 15,000円 | 9,000円 | |
三ッ跳・座 | 20,000円 | 17,000円 | 10,000円 | |
品位 | 銀968/その他32 量目 1.89g |
(注)逆打ち・定落有りが希少
※日本貨幣商協同組合発行「日本貨幣カタログ」より価格を掲載しております。
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