絵銭 水戸虎銭と水戸降兵の見分け方と取引価格
水戸虎銭(読み方 みとこせん、または、みととらせん)は、『地方貨』の一種で、表面に『虎』の絵が、裏面に『富国強兵』が刻まれています。
※どちらが表面か裏面かは諸説あり、深く刻まれている『虎』の方が表とも言われています。 この地方貨とは、各地の領内通用を目的として鋳造された貨幣をいいます。
この水戸虎銭は、当初、蒔銭(まきぜに)だったと言われています。
蒔銭(まきぜに)とは、祝賀行事の時に参列者にまかれる銭のことをいい、この水戸虎銭もそうでした。
それが、銀座(銀貨幣の鋳造所)の職人への賃金として、この蒔銭を五十文銭として支払い、自然と町中に広がっていったとされています。
下の2枚の写真は、水戸虎銭です。
が、その水戸虎銭の中にレアな『水戸降兵』と呼ばれる銭もあります。
下の写真をご覧頂きたいのですが、『富国強兵』の『強兵』に注目して下さい。
写真で目印の赤い直線を入れましたが、この写真では、『強兵』と□が一直線に頭の高さが並んでいるのがお分かりになるかと思います。
この場合は、水戸虎銭です。この直線より、『強兵』が下に若干下がっている場合は、水戸降兵と呼ばれ、希少価値がつき、取引価格は1.4倍ほどになります。
ぜひお持ちの水戸虎銭をよくみて下さい。
※日本貨幣商協同組合発行「日本貨幣カタログ」より価格を掲載しております。
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