今回は、近代貨幣のひとつ桐1銭青銅貨の特徴と価値・見分け方をご紹介致します。
桐1銭青銅貨は大正5年(1916年)から昭和13年(1938年)にかけて発行されました。
見分け方は簡単で、表面には、10花弁(10個のはなびら)の菊が上下に2つ刻印され、中央には「1銭」の文字、その周りには唐草模様がほどこされています。
また、裏面には、桐と桜が描かれています。
この桐と日本人の歴史は古くあの太閤秀吉(豊臣秀吉)も家紋として使用していました。
江戸時代の大判金や小判金、二分判金などにも「五三の桐」が刻印されています。
現在は、日本国政府の紋章としてパスポートや500円硬貨でよく目にしますね。
なぜ、このように日本人にとってこの桐が関係深いかというと、伝説の霊鳥である「鳳凰(ほうおう)」が唯一止まる木とされています。
その鳳凰は、吉兆(めでたいことの起こる前ぶれ)を示す鳥とされています。
その為、鳳凰がその姿を表した時、唯一止まる木が「桐」である為、神聖化されているという訳なんです(^^♪
で、桐1銭青銅貨の気になる価値ですが、当時は低額面の為、大いに使用されたことから未使用品は希少で高いものでは、35,000円にもなります。
大正3年(1914年)、第一次世界大戦が開始されると日本は大戦景気に沸きました。が、その反面、金属の値段が高騰し、コスト削減のため重さが半分近く減らされました。
桐1銭青銅貨が発行される前に使用されていた稲1銭青銅貨は重さが7.13グラム、その前の竜1銭銅貨は、7.13グラムもあり、桐1銭青銅貨が重さ3.75グラムですから約半分の重さになっています。
桐1銭青銅貨の表面↓
桐1銭青銅貨の裏面↓
桐1銭青銅貨の特徴
製造された年代と、その銅貨の保存状態により下記の表のとおり価値が変わってきます。
※日本貨幣商協同組合発行「日本貨幣カタログ」より価格を掲載しております。
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