今回は、江戸時代の古銭の中から安政一分銀(新一分銀)と天保一分銀の見分け方をご紹介致します。
安政一分銀と天保一分銀、それに明治一分銀は、見た目も重さもほぼ一緒で、一見すると見間違えをしてしまいます。
安政一分銀は希少価値が高いものでは10万円にもなるものがありますので見分け方は知っておきたいですよね。
そこで、ここでは安政一分銀と天保一分銀、明治一分銀の見分け方を誰もが分かるように説明をしておりますので最後までお読み下さいね(^^♪
安政一分銀は、安政6年(1859年)から明治元年(1868年)まで鋳造された一分銀で、表面には「一分銀」、裏面には「定 銀座 常是」と刻印されています。
この銀座とは、江戸時代 幕府により銀座以外での貨幣鋳造が厳しく取り締まられたことからその名が付けられ、銀の地金の売買や銀貨の幕府への上納を担当していました。
現在の東京銀座が当時の銀座があった場所です。
一方の常是(じょうぜ)とは、「寶」という字や「大黒」などの極印打ちや封を担当していたところです。
そんな安政一分銀ですが、一見すると、天保一分銀や明治一分銀と見分けがつきません。
ではどのように見分ければ良いのでしょうか!?
見分け方は簡単とても簡単です! 実は安政一分銀にはこのような特徴があります。
天保一分銀の側面は滑らかなのに対し、安政一分銀の側面にはヤスリ目がはいっているのです。
明治一分銀もヤスリ目が側面にはいっているのですが、その時は、裏面の「常」を確認して下さい。
明治一分銀の「常」の1画から3画まで「川」の字のように立っているのですが、安政一分銀はそのようにはなっておりません。
こちらが安政一分銀(新一分銀)表です↓
安政一分銀(新一分銀)裏です↓
安政一分銀(新一分銀)の側面はヤスリ目です↓
天保一分銀の下の写真のように側面が滑らかです↓
安政一分銀は、希少価値が高い「玉一」や「中柱座」、「入分」では、10万円から5万円と高値で取引されています。
鋳造量 | 名称 | 上 | 中 | 下 |
11,398,600枚 | 普通品 | 7,500円 | 5,500円 | 3,300円 |
中柱座 | 80,000円 | 60,000円 | 45,000円 | |
入分 | 50,000円 | 40,000円 | 28,000円 | |
玉一 | 100,000円 | 80,000円 | 55,000円 | |
品位 | 銀873/その他127 量目 8.63g |
(注)逆打ち・定落有り が、希少 また、表面の「一」が止めた筆の玉が出来たものを玉一といいます。
入分とは写真のように第1画が第2画の下に入り重ならないものをいいます。
中柱座とは「土」の第2画が通常より長くなっているものをいいます。
このほかにも、安政一分銀の価格を決定する重要な見分けがあります。
それは!表面と裏面の縁にある逆桜の位置でその種類が決まり、買取り価格もそれに応じて変わります。ちなみに、逆桜とは、さかさまになった桜のことを言います。
この逆桜が表面のどこにもなければ最低10万円もの値が付くとても貴重な安政一分銀なんですよ。
安政一分銀の逆桜の位置の調べ方と価値はこちらをご覧ください。