今回は、明治二分判金の価値と見分け方についてご紹介を致します。
江戸時代に鋳造された二分判金は、文政二分判金(真文)・文政二分判金(草文)・安政二分判金・万延(まんえん)二分判金・明治二分判金の計5種類です。
この明治二分判金は、江戸幕府 第15代将軍 徳川慶喜(とくがわ よしのぶ)が政権を朝廷に返上した大政奉還の翌年の1868年に鋳造された古銭です。
1868年1月には、薩摩・長州の軍勢と旧幕府の軍勢が戦った「鳥羽伏見の戦い」や、戊辰戦争が始まった年で内戦続き、混乱していた時代でもあります。
そんな明治二分判金の逆打ちは希少価値が高く、7万円もの値が付くこともありますので最後までお読み下さいね(^^♪
明治二分判金の表面には、他の二分判金と同じ「五三桐(ごさんのきり)」と、裏面には後藤庄三郎光次(みつつぐ)の印と花押が刻まれています。
なかでも、明治二分判金と同じ大きさ・重さで区別がつきにくい万延二分判金という古銭があります。
万延二分判金も明治二分判金と同じ裏面には「年代印」がありませんので、一見すると見間違えてしまうことがあります。
では、どのようにして万延二分判金と見分けるとかというと、表面の「分」の字にで見分けることができます。
明治二分判金は、「分」の字の「八」の2画目が払われずに止められています。そのため、「止メ分」とも呼ばれます。 一方の万延二分判金は「ハネ分」と呼ばれており、「分」の「八」の2画目がハネています。
こちらが明治二分判金の表面ですが、しっかり「分」の字の「八」の2画目が止められているのが分かりますよね(^^♪
また、明治二分判金の表面の「五三桐(ごさんのきり)」の底にVがあるのも特徴です。
ただ、万延二分判金の中にも「五三桐(ごさんのきり)」の底がVになっているものもありますので、見分け方はさきほどご説明をさせて頂きました「分」の字の「八」の2画目がハネるか、止めるかで見分けてください。
明治二分判金の裏面には「年代印」がありません。
鋳造期間は、明治元年(1868年)から明治2年(1869年)です。
重さは、3.0 グラム、品位は、金が約22%、銀が78%です。
気になる明治二分判金の価値ですが、状態がよければ12,000円、悪いと6,000円の半額ぐらいまで価値が下がってしまいます。
ただし、逆打は希少価値がありその価格も5倍以上に跳ね上がります。
この逆打とは、二分判金の表面と裏面の方向が逆になっているもので、現在でいうエラーコインにあたります。
こちらがその逆打ちです↓
鋳造量 | 上 | 中 | 下 |
不明 | 12,000円 | 8,000円 | 6,000円 |
逆打 | 70,000円 | 50,000円 | 40,000円 |
品位 | 金223/銀777 量目 3.00g |
※日本貨幣商協同組合発行「日本貨幣カタログ」から引用をさせて頂いております。
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