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寛永通宝|虎ノ尾寛の和歌山と深川十万坪の価値と見分け方を比較

今回は、寛永通宝の中から虎ノ尾寛と呼ばれる2種類の和歌山と深川十万坪の価値見分け方を比較しご紹介を致します。

 

この虎ノ尾寛とは、「寛」の13画目が虎の尻尾のように長く上向いていることからそう呼ばれています。

 

実はこの寛永通宝の虎ノ尾寛の和歌山と虎ノ尾寛の深川十万坪は、一見すると見間違えるほどよく似ているんですね。

 

しかも!和歌山と深川十万坪の虎ノ尾寛とでは価値が8倍ほど変わってきますので、見分け方を知っておくことは大切ですので最後までお読み下さいね(^^♪

 

 

寛永通宝 虎ノ尾寛の和歌山と深川十万坪の見分け方

 

寛永通宝 虎ノ尾寛の和歌山は、1740年頃 紀伊国名草郡中之島村、現在の和歌山海草郡で鋳造されました。その為、「和歌山銭」とか「中之島銭」とも呼ばれたりします。

 

一方の寛永通宝 虎ノ尾寛 深川十万坪は、元文元年(1736年)に深川十万坪、現在の東京都江東区千田・千石・海辺あたりで鋳造されました。

 

ちなみに、深川十万坪とは、江戸深川の埋立地で、当時、江戸の町人 千田庄兵衛が、市中の塵芥(チリやゴミ)で埋めたて、享保10年(1725年)、新田として開発した土地です。

 

和歌山と深川十万坪の虎ノ尾寛のどちらも「寛」の13画目が虎の尻尾のように長く上向いてます。

 

ですので、見分け方は書体に注目します。

 

和歌山で鋳造された「虎ノ尾寛」の文字の書体に比べて、深川十万坪で作られた「虎ノ尾寛」は、線が細く字が小さいのが特徴です。

 

写真の左側が深川十万坪の虎ノ尾で、右側が和歌山の虎ノ尾寛です。

 

見てのとおり、左の書体の方が線が細く、右側の和歌山の虎ノ尾寛の方が線が太くどっしりとした感じお分かりになるかと思います。

 

 

 

寛永通宝 虎ノ尾寛の和歌山と深川十万坪の価値

 

気になる価値ですが、和歌山と深川十万坪の虎ノ尾寛とでは価値が8倍ほど変わってきます。

 

和歌山の虎ノ尾寛は、通用銭で4,000円もの値が付くのですが、深川十万坪は高くても500円ほどの値にしかなりません。

 

ただ、母銭になると、深川十万坪が4万円もの値が付くのに対して、和歌山の虎ノ尾寛は、3万円と深川十万坪の方が希少価値が高くなります。

 

ちなみに、母銭とは、通常の寛永銭を鋳造する時の母型(ぼけい)で、材質や寸法に違いがあります。通常銭よりほんのわずかだけ大きく、文字なども鮮明という特徴があります。

 

名称
素材
年代
西暦
価格
母銭
通用銭
虎ノ尾寛
(和歌山)
元文期
1740年頃
¥30,000~¥20,000
¥4,000~¥2,000

虎ノ尾寛小字

(十万坪)

元文元年 1736年頃 ¥40,000~¥25,000 ¥500~¥300

※日本貨幣商協同組合発行「日本貨幣カタログ」より価格を掲載しております。

 

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