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輸入銭|道光通宝の価値と見分け方道光通宝の特徴を解説

今回は、輸入銭の中から道光通宝価値見分け方についてご紹介を致します。

 

ちなみに、輸入銭とは、江戸時代、長崎などの貿易地から支払代金に紛れて日本に入って来ました。その為、輸入銭と呼ばれています。

 

当時の江戸幕府は建前上では清朝銭の輸入及び流通を禁止しましたが、長崎貿易などの影響で日本への流入は続き、他の中国銭とともに昭和初期まで使われ続けました。

 

そんな、道光通宝の気になる価値と見分け方についてご紹介を致します。

 

 

 

輸入銭 道光通宝の見分け方

 

道光通宝は、清の皇帝 宣宗(せんそう)が道光元年(1821年)に発行した銅貨です。

 

この道光とは元号のことで、日本でいう昭和とか平成、令和と同じ意味であり、その為、宣宗は道光帝と呼ばれています。

 

道光帝は、皇子時代から武勇に優れていた皇帝で在位は30年、享年68歳でした。

 

1840年から1842年にかけて勃発したアヘン戦争を指揮した人物で、当時、イギリスからもたらされたアヘンにより、国内に蔓延、対英貿易も赤字となることで銀相場は高騰しました。そこで、道光帝は、イギリス商人の保有するアヘンを没収・処分したため、反発したイギリスとの間で戦争となり約2年にもおよぶアヘン戦争が始まりました。

 

1821年頃の日本は、伊能忠敬が日本沿海輿地全図(日本の実測地図)を製作したり、長崎出島にオランダ商館医シーボルトが来日したころです。

 

道光通宝の表面には、寛永通宝と同じ順番で「道」「光」「通」「宝」と刻印されています。

 

また、道光通宝の中央には、「孔」と呼ばれる四角い穴が開いており寛永通宝と同様に穴銭の特徴があります。

 

 

 

道光通宝の多くの裏面に刻まれている文字は「満文」と呼ばれる記号のようにも思える満州文字が刻まれています。

 

こちらの道光通宝の左側には、「宝」という文字が、右側には、「廣」が刻印され製造地を表しています。

 

 

 

輸入銭 道光通宝の価値

 

輸入銭 道光通宝の気になる価値ですが、状態が良ければ500円、並品で200円とそれほど希少価値が高くはありません。

 

ただし、道光通宝の中には、背(裏面)に、「天」「下」「太」「平」と刻まれたものがあり、希少価値が高く状態が良ければ30,000円以上もの値が付くこともあります。

 

名称 素材 年代 価格
道光通宝 道光元年(1821年) 500円~200円

※日本貨幣商協同組合発行「日本貨幣カタログ」より価格を掲載しております。

 

 

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