今回は、古紙幣の中から昭和5年3月1日(1930年)に発行された兌換券5円(1次5円)の価値と見分け方についてご紹介を致します。
この兌換券5円の表面には、菅原道真と北野神社が描かれており、計4回 菅原道真の図案で発行されたため、それぞれ1次、2次、3次、4次と呼ばれています。
今回ご紹介をする兌換券5円は、菅原道真の図案で最初に発行された為、「1次5円」とも呼ばれています。
ちなみに、この兌換券(だかんけん)とは、金・銀と交換できる紙幣のことを言います。逆に、金・銀と交換できない紙幣を不換紙幣(ふかんしへい)と言います。現在、流通しているお金はすべて不換紙幣です。
そんな兌換券5円1次5円の価値と見分け方について詳しくご紹介をしておりますので最後までお読み下さいね(^^♪
兌換券5円(1次5円)は、昭和5年3月1日(1930年)から昭和21年3月2日(1946年)にかけて発行されました。
大きさは、76ミリ x 132ミリです。
兌換券5円(1次5円)の表面右側には、菅原道真が描かれ、左側には菅原道真公をお祀りした北野天満宮(京都市)の拝殿が描かれています。
地模様には手向山神社の「葱花輦(そうかれん)」の古代織物文様と、梅花模様、および宝相華模様(ほうそうげ)が描かれています。
左上と右下には、6桁の通し番号が印刷され、左下と右上には、1から341までの組番号が印刷されています。
また、裏面の中央には、梅の花に囲まれた ”5” の数字と、その周囲には北野天満宮の神紋である星梅鉢紋(ほしうめばちもん)が12個描かれています。
これほど多くの梅の花が描かれているのは、菅原道真公が幼い頃から梅の花を愛し大変、梅の花とは縁があるからなんですよ。
気になる兌換券5円(1次5円)の価値ですが、完全未使用なら、25,000円もの値が付きます。並品でも800円もの値が付きます。
そのほか、「耳付き」と呼ばれる紙幣の角にカットされていない余分な紙が残ったものや、印刷が欠けて絵柄の一部が空白、または絵柄が片面のみの状態などの「印刷ミス」、絵柄がずれて重なったりして印刷された「印刷ズレ」などの紙幣なら希少価値が高くなり、予想以上もの値が付くことがあります。また、左下と右上の組番号が違う「組番号違い」や、左上と右下の通し番号が違っていると高値で取引されてます。
完未 | 未使用 | 極美品 | 美品 | 並品 |
25,000円 | 20,000円 | 6,000円 | 2,000円 | 800円 |
※日本貨幣商協同組合発行「日本貨幣カタログ」より価格を掲載しております。
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