竜50銭銀貨の価値と見分け方明治13年製造は700万円以上の価値
今回は、竜50銭銀貨の価値と見分け方についてご紹介を致します。
明治3年(1870年)に発行された1円銀貨(旧1円銀貨)が、明治7年(1874年)に新1円銀貨(大型)へと改幣されるのに準じて、50銭銀貨も明治6年よりデザインが変更されました。
この竜50銭銀貨は、明治6年(1873年)に発行されてから、明治7年・9年・10年・13年・18年・30年から38年と飛び飛びで製造されました。
発行された年でも極端に製造枚数が少ない為、希少価値が高くなり、なかには700万円もの値段で取引されることもある竜50銭銀貨です。
竜50銭銀貨の見分け方
竜50銭銀貨は、表面には、京都出身の金工師(きんこうし) 加納夏雄がデザインした竜が刻印されています。
裏面には、左側に桐、右側に菊が描かれ、中央上部には、十六葉八重表菊がデザインされています。
80%が銀で残りの20%が銅から作られている竜50銭銀貨です。
大きさ(直径)が30.9ミリで、重さが、13.48グラムです。
竜50銭銀貨の価値
気になる価値ですが、明治13年(1880年)の発行枚数が179枚と極端に少ない為、未使用で700万円もの価値があります。完全未使用ならさらなる高値が付くことがあります。
そのほか、明治7年・9年・10年も発行枚数が少ない為、150万円以上もの値が付くこともあります。
年号 | 完未 | 未使用 | 極美品 | 美品 | 並品 |
明治6年(1873年) | 95,000 | 60,000 | 20,000 | 9,000 | 5,000 |
明治6年(1873年)長年 | 250,000 | 180,000 | 100,000 | 70,000 | 50,000 |
明治7年(1874年) | * | 4,000,000 | 2,500,000 | 2,000,000 | 1,000,000 |
明治9年(1876年)下切 | * | 2,500,000 | 1,500,000 | 1,000,000 | 700,000 |
明治9年(1876年)上切 | * | 2,500,000 | 1,500,000 | 1,100,000 | 800,000 |
明治10年(1877年)下切 | * | 1,600,000 | 1,000,000 | 700,000 | 400,000 |
明治10年(1877年)上切 | * | 1,500,000 | 900,000 | 600,000 | 350,000 |
明治13年(1880年) | * | 7,000,000 | 4,500,000 | 3,000,000 | 2,000,000 |
明治18年(1885年) | 350,000 | 180,000 | 50,000 | 28,000 | 18,000 |
明治30年(1897年)下切 | 60,000 | 30,000 | 6,000 | 3,000 | 2,000 |
明治30年(1897年)上切 | 400,000 | 200,000 | 150,000 | 100,000 | 80,000 |
明治31年(1898年)下切 | 100,000 | 50,000 | 20,000 | 10,000 | 7,000 |
明治31年(1898年)上切 | 45,000 | 23,000 | 5,000 | 2,800 | 2,000 |
明治32年(1899年) | 50,000 | 25,000 | 6,000 | 3,000 | 2,000 |
明治33年(1900年) | 120,000 | 50,000 | 6,000 | 3,500 | 3,000 |
明治34年(1901年) | 170,000 | 80,000 | 12,000 | 5,000 | 3,000 |
明治35年(1902年) | 250,000 | 120,000 | 35,000 | 15,000 | 8,000 |
明治36年(1903年) | 200,000 | 90,000 | 20,000 | 8,000 | 5,000 |
明治37年(1904年) | 50,000 | 25,000 | 6,000 | 3,000 | 2,000 |
明治38年(1905年)下切 | 50,000 | 25,000 | 6,000 | 3,000 | 2,000 |
明治38年(1905年)上切 | 80,000 | 40,000 | 10,000 | 5,500 | 3,500 |
※日本貨幣商協同組合発行「日本貨幣カタログ」より価格を掲載しております。
※明治7年・9年・10年・13年の「*」は取引が無いほど非常に希少価値が高く価格が付けられていません。
明治6年(1873年)の「長年」とは、下の写真の左側のように、「年」の字の5画目の横棒が長くなっていることを言います。この「長年」は希少価値が高い為、25万円もの高値で取引がされることもあります。
また、「下切」、および「上切」とは、ご覧のとおり、竜50銭銀貨の裏面のリボンの切り方が上を向いているか、下を向いているかを意味しています。
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